営業アウトソーシングとは?メリットと活用場面・おすすめ委託先4社

「営業アウトソーシングの活用で期待できる効果を知りたい」
「どのような場面で営業アウトソーシングを活用するとよいかを知りたい」
「営業アウトソーシングの導入にあたり、会社選定時のポイントを把握しておきたい」

営業アウトソーシングの活用を検討している場合、上記のような情報を探している管理者の方が多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、営業アウトソーシングの概要とメリットを解説し、具体的な活用場面と代行会社選びのポイントをご紹介します。
自社の売上増加のためにも、営業力の強化を検討している管理者の方は、ぜひ参考にしてください。

営業アウトソーシングとは?

まずは、営業アウトソーシングとは何かを具体的に解説します。
委託する業務や会社を決める前に、改めて営業アウトソーシングの必要性を把握しておきましょう。

営業アウトソーシングとは営業業務を外部委託すること

営業アウトソーシングとは、企業が自社の営業業務を外部の代行会社に委託することを指します。
専門的な知識と経験を持つプロの営業担当者が、企業の代理として営業業務を行うため、短期間で成果が期待できるのが特徴です。

また、営業アウトソーシングの活用で、企業は営業業務の品質と成果を向上させられるほか、コスト削減やリソースの削減、市場拡大の加速を実現できます。

営業アウトソーシングは大きく「営業代行」と「SPO(セールス・プロセス・アウトソーシング」に分けられます。

営業代行とは、主に特定の提案活動やタスクを代行会社に委託する形態のアウトソーシングです。
代行会社は独自の顧客リストからアプローチすることが一般的で、依頼先企業の営業チームとは別に、独立して業務を遂行します。

一時的な営業リソース不足や迅速な成果を求める企業に適しています。

一方、SPOは営業プロセス全体を代行会社に委託する形態のアウトソーシングです。
代行会社は、企業の提案活動の効率化や最適化を図ることを目的に、依頼先企業の営業体制・ノウハウをベースに分業・協業で業務を遂行します。

営業戦略の見直しや改善が必要な企業、これまでに経験のない業界へのアプローチを検討している企業に適しています。

営業代行とSPOは、どちらも代行会社に業務を委託するという点で同じですが、業務上での関わり方に大きな違いがあるといえるでしょう。

営業アウトソーシングの市場規模は拡大基調

営業アウトソーシングの市場規模は年々拡大しており、営業コンサルティング会社や営業代行会社の需要が高まっています。

2020年以降、コロナ禍の影響でリモートワークが普及したことにより、働き方改革やDXを推進する企業が増えてきました。
このことから、企業は業務の運営・進行方法を見直すきっかけとなり、営業アウトソーシングを含むBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスに注目が集まっています。

営業アウトソーシングを取り入れるメリット

ここでは、営業アウトソーシングを活用するメリットを具体的に解説します。

営業アウトソーシングのメリットは主に以下4つです。

  • 中長期的な売上・生産性向上が見込める
  • 即戦力を確保できる
  • 自社の営業チームの強化につながる
  • 人材育成にかかるコストを削減できる

それでは1つずつ見ていきましょう。

中長期的な売上・生産性向上が見込める

営業アウトソーシングの活用により、中長期的な売上の向上が期待できるといったメリットがあります。
これまで自社の営業にかかっていた作業負荷が軽減され、コア業務に集中できるようになるため、営業メンバー個人のパフォーマンスが向上し、売上の増加が期待できます。

また、営業に精通したプロ集団が自社の営業チームと協業で業務を遂行することで、効果的な手法や最新のノウハウを吸収できるほか、営業戦略の改善提案もしてもらえるため、中長期的な売上向上や生産性向上が見込めます。

即戦力を確保できる

営業アウトソーシングの活用で、即戦力の営業人材を確保できるといったメリットがあります。

代行会社が抱える人材は、営業に関する専門知識を有しており、すでに多くのプロジェクトを経験してきた人材ばかりです。
これまでの経験から、効果的な営業戦略や顧客へのアプローチ方法を熟知している即戦力人材なので、比較的短期間での成果が期待できます。

自社の営業チームの強化につながる

営業アウトソーシングの活用によって、自社の営業チームの強化につながるという点もメリットです。

専門知識と豊富な経験を持つプロの営業集団が同じチーム内にいることで、効果的な営業テクニックやトークのコツ、アプローチ方法を間近で学べます。自社の営業メンバーがこれらのテクニックを実践していけば、自然と営業力が強化されるでしょう。

また、チームとしてだけでなく、組織全体としてこれまでの営業プロセスを見直すきっかけにもなります。外部のプロ集団とともに提案活動を行い、新たな視点やアイデアを取り入れることでより成果の出せるチームへと成長していくでしょう。

人材育成にかかるコストを削減できる

営業アウトソーシングの活用により、人材育成にかかるコストを削減できることもメリットの1つです。
営業人材の育成には膨大な研修コストと時間がかかるため、人材育成に頭を悩ませている企業も少なくありません。

民間シンクタンクの産労総合研究所が実施した「2022年度教育研修費用の実態調査」によれば、従業員1人あたりにかかる教育研修費は2021年度で29,904円(実績額)、2022年度は43,261円(予算額)と年々上昇していることが分かります。

営業アウトソーシングを活用する場合でも費用はかかりますが、教育研修費やこれに付随する人件費などが不要になるため、結果的に大きなコスト削減が見込めます。

また、営業アウトソーシングは経験を積んだプロの営業を必要なタイミングで確保できるため、コストを削減しながら売上アップにつなげることも可能です。

営業アウトソーシングの活用場面

本章では、具体的にどのような場面で営業アウトソーシングが活用されているのかを解説します。

よくある営業アウトソーシングの活用場面は以下2つです。

  • 提案活動の範囲を拡大する
  • 繁忙期のリソース調整を行う

それでは詳しく見ていきましょう。

提案活動の範囲を拡大する

提案活動の範囲を拡大したい場合には、営業アウトソーシングが有効です。

提案活動の範囲を拡大するには、人的リソースや戦略が必要であることから、実行が難しい企業も多いでしょう。

しかし、営業アウトソーシングの活用で、効果的な営業戦略を構築できるほか、必要な人材の確保もできます。十分なリソースにより、これまでに参入していなかった業界・業種へのアプローチが可能になります。

繁忙期のリソース調整を行う

繁忙期のリソース調整を行いたい場合も営業アウトソーシングの活用が有効です。

繁忙期には通常、提案活動が活発化し多くの業務や顧客対応が集中します。
しかし、自社の営業チームだけでその需要に対応するのは難しく、売上につながる営業機会を損失していることも少なくありません。

こういった場合に営業アウトソーシングの活用により、必要なタイミングで十分な人的リソースを確保ができます。

このように、繁忙期のリソース調整を営業アウトソーシングを通じて行えば、効率的に提案活動を進めることが可能です。

営業アウトソーシングを取り入れるデメリット

本章では、営業アウトソーシングを活用するデメリットを解説します。

営業アウトソーシングを活用するデメリットは主に以下2つです。

  • 委託先に依存してしまうこともある
  • 向いていない業種もある

1つずつ詳しく見ていきましょう。

委託先に依存してしまうこともある

営業アウトソーシングを活用することで、自社の営業チームの育成がおろそかになり、代行会社に依存してしまうことがあります。

「すぐに結果がでるから」という理由で代行会社に依存しすぎてしまうと、社内に営業ノウハウが蓄積されにくくなり、戦力が育ちにくいといった問題が起こります。

このようなリスクを回避するためには、営業業務だけでなく、自社の提案活動の指揮・管理も同時に委託できる代行会社を選択しましょう。

向いていない業種もある

営業アウトソーシングは多くの企業で活用されていますが、専門知識が必要な業種には向いていないという側面があります。

高度な専門知識や技術が求められる業種では、代行会社がクライアントのニーズを理解し、的確な提案や説明を行うことが難しく、大きな成果を上げられない可能性があります。

例えば、顧客に合わせたカスタマイズ商品・サービスを提供している企業の場合、個別の要件に合わせた提案が必要になるため、自社の営業が対応した方がよいでしょう。

しかし、上記のような業種の企業でも、営業プロセスを細分化し専門知識を必要としない部分の業務をアウトソーシングすれば、業務効率化を図ることができます。

営業アウトソーシングの報酬体系と依頼の流れ

ここからは、営業アウトソーシングの基本的な報酬体系と依頼の流れを解説します。
営業アウトソーシングを活用する前に、具体的な報酬体系と依頼の流れを把握しておきましょう。

営業アウトソーシングの報酬体系

営業アウトソーシングの報酬体系は「固定報酬型」と「成果報酬型」に大別されます。

固定報酬型は、成果の有無にかかわらず、毎月一定の月額料金を支払う報酬体系です。
毎月の報酬に変動がないため、予算の管理が行いやすいことが特徴です。

また、予想を上回る成果が出た場合であっても、報酬を追加で支払う必要がないので、あらかじめ決められた予算内で委託したい場合におすすめです。

一方、成果報酬型は委託先に求めた成果(アポイント獲得、受注など)の件数に比例して料金が決まる報酬体系です。
初期費用はかかりますが、基本的には固定でかかる費用はなく、結果がでなければ報酬を支払う必要がないため、無駄なコストがかからないことが特徴です。

しかし、成果報酬型は1件あたりの成果金額が高く設定されていることが多いため、予想以上に成果が出た場合は割高になってしまうことがあります。

営業アウトソーシングの相場については以下で詳しく解説しているので、ぜひご覧下さい。
【料金体系別相場】営業代行の費用内訳と相場・選定ポイントを解説

営業アウトソーシングの依頼の流れ

営業アウトソーシングを依頼する場合、まずは代行会社との打ち合わせを行います。
具体的な業務内容や目標設定、報酬体系、契約条件などを詳細に話し合い、双方合意のもと契約を締結します。

代行会社との契約が進めば、次は現状分析を踏まえた営業戦略の策定です。
設定した営業目標を達成するための中長期的な計画を立て、業務範囲の役割分担を決めます。

そして、計画にもとづいた提案活動がスタートします。
その後、代行会社は定期的な分析を行い営業成果や進捗状況を見ながら、必要に応じて戦略の調整・見直しを行い、成功パターンを見付けだします。

このように、代行会社はPDCAを回しながら目標達成に向けたサポートを行います。

営業アウトソーシングにおすすめしたい企業4選

ここからは、営業アウトソーシングにおすすめの代行会社を4社ご紹介します。
今後、営業アウトソーシングの活用を検討している企業は、ぜひ参考にしてください。

  • 株式会社ヴェリサイト
  • 株式会社セレブリックス
  • 株式会社アイドマ・ホールディングス
  • ソフトブレーン・サービス株式会社

それでは1社ずつ詳しく見ていきましょう。

株式会社ヴェリサイト

株式会社ヴェリサイトは、顧客のニーズに合わせた「戦略的な営業支援」と「営業業務の効率化」を提供する営業コンサルティング会社です。
顧客の課題・ステージ・目標に合わせたノウハウを提供し、必要に応じて営業同行なども実施しています。

また、ヴェリサイトでは机上の空論ではない実践をもとに策定した、汎用的で持続可能な戦略・戦術を構築し、成果の最大化に結びつけることが可能です。

得意な業種/業界 BtoB、BtoC全般
対応エリア 要問い合わせ
委託可能な業務 営業戦略構築、テストセールス、営業ツール作成、アポイント獲得、インサイドセールス、フィールドセールス、営業同行、フォローセールス、カスタマーサクセスなど

株式会社ヴェリサイト:https://verisite.jp/

株式会社セレブリックス

株式会社セレブリックスは、営業戦略・戦術の設計から現場での実行まで、幅広い業務をサポートする営業コンサルティング会社です。

企業規模・業種・商材を問わず1,200社、12,000サービスの営業支援実績を誇り、成功率の高い営業手法で企業の顧客獲得を支援しています。

得意な業種/業界 BtoB、BtoC全般
対応エリア 要問い合わせ
委託可能な業務 営業戦略の設計、テストマーケティング、アポイント獲得、リード獲得、商談、カスタマーサクセスなど

株式会社セレブリックス:https://www.eigyoh.com/

株式会社アイドマ・ホールディングス

株式会社アイドマ・ホールディングスは「営業支援事業」「業務支援事業」「経営支援事業」の3つのサービスを展開する営業代行会社です。

延べ7,500社以上の営業支援を行うなかで培った成功パターンを生かし、BtoB企業における事業拡大のサポートを行っています。

また、アイドマ・ホールディングスが独自開発した営業支援ツール「Sales Platform」により、再現性ある営業の仕組み化を実現しています。

得意な業種/業界 BtoB全般
対応エリア 東京都、大阪府、福岡県(他エリアは要問い合わせ)
委託可能な業務 アポイント獲得、インサイドセールス、顧客リスト作成、分析、SFA、リードナーチャリング、営業研修など

株式会社アイドマ・ホールディングス:https://www.aidma-hd.jp/

ソフトブレーン・サービス株式会社

株式会社ソフトブレーン・サービス株式会社は、国内30万人が実践する「営業プロセスマネジメント」のパイオニアのコンサルティング会社です。

これまでに7,400社以上のコンサルティング実績を誇り、”勝ち続ける営業組織”に共通する組織モデルにもとづいたソリューションを提供しています。

また、営業戦略のみならず、実行可能レベルまで具体化された現実的かつ科学的コンサルティング手法を用いて、科学的組織営業へと導きます。

得意な業種/業界 BtoB、BtoC全般
対応エリア 要問い合わせ
委託可能な業務 営業マネジメント、営業研修、オンライン営業の強化など

ソフトブレーン・サービス株式会社:https://sb-service.co.jp/

営業アウトソーシング企業を選定する際のポイント

営業アウトソーシングを成功に導くためには、代行会社の選び方がとても大切です。
そこで本章では、代行会社を選定する際に役立つポイントを3つご紹介します。

  • 委託内容を整理する
  • 自社のニーズと類似した実績があるか
  • 費用対効果のバランス

それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

委託内容を整理する

代行会社を選定する前に、まずは委託内容を整理しておきましょう。
委託内容が決まっていなければ、自社に合った代行会社を選ぶことができずミスマッチにつながります。

以下は、営業アウトソーシングのなかで代表的な業務内容です。

  • リード獲得と顧客開拓
  • カスタマーサクセス
  • 営業戦略の構築と実行支援
  • 営業チームの育成・研修
  • 営業支援ツールの導入

代行会社によって提供しているサービスは異なるため、どこまでの範囲を委託するかを決めた上で、その範囲を請け負っている代行会社を選択しましょう。

自社のニーズと類似した実績があるか

代行会社を選ぶ際は、自社の業界にどれだけ精通しているか、自社のニーズと類似した実績があるかをしっかりと確認しましょう。

これらの実績がある代行会社は、自社の業界や市場の特性を理解しているため、同様のニーズに対して迅速かつ正確な対応が可能です。
また、実績がある場合、どのようなフローで他社の営業業務に携わってきたかも併せて確認しておくとよいでしょう。

これにより、自社の委託業務に対してどのくらいの成果が期待できるかを予測しやすくなります。

費用対効果のバランス

代行会社を選ぶ際は、費用対効果のバランスを見極めることが大切です。
どれだけ実績のある会社でも、自社の予算に合っていなければ委託すること自体が難しくなります。
たとえ一時的に予算を捻出できたとしても、持続できなければ期待する成果は見込めないでしょう。

また、報酬金額が自社の商品・サービスの単価と見合っているかの確認も重要です。
報酬金額についてはいくつかの企業から見積もりを出してもらい、それをもとに比較することをおすすめします。

まとめ

本記事では、営業アウトソーシングのメリット・デメリットと具体的な活用場面、代行会社を選定する際のポイントを解説しました。

営業アウトソーシングの導入を成功させるためには、自社の課題やニーズに合った代行会社を選ぶことがとても重要です。

株式会社ヴェリサイトでは、これまでに培ってきた経験・ノウハウをもとに、企業が抱える課題に応じたアウトソーシングを提供しています。
営業戦略構築からフォローセールスまで、各営業プロセスごとのニーズに対応し、机上の空論ではない実践可能な営業サポートを行います。営業のアウトソーシングを検討中の方はぜひ1度ご相談ください。